スマホのビジネスマナーとは?
ただしスマホの使い方は人によって様々。ビジネスにおけるスマホの活用法をみていきましょう。特に新社会人は学生時のようなスマホの使い方はできませんので、注意してください。
スマホは緊急連絡を行う際などに、とても有効なツールです。営業担当者全員にスマホを配り、業務に活用している会社もあります。スマホを内線電話として使う法人向けサービスも登場しており、これを使えば社外でもスマホを内線電話のように利用できます。
ただ、コストの問題もあり、全社員に社用スマホを持たせる企業は少ないでしょう。多くの企業では個人のスマホの持ち込みを認め、場合によっては社用の利用料相当分を手当てとして支払っています。個人にとっては社用携帯と個人携帯の二台持ちをする必要がなくなり、ふだん使い慣れたスマホを使えるメリットもあります。
<目次>
スマホ(携帯電話)持ち込み禁止の会社・部門もある
取引先など外へ出る機会の多い営業部門や客先との打ち合わせが多い部門では、当然のようにスマホを使っています。仕事で使い慣れていると相手も同じような環境にあると思いがちですが、実際にはスマホ(携帯電話)の持ち込みを禁止している会社・部門もあります。一例として、工場や知財が多い会社では、企業秘密を守るためにカメラ機能があるスマホ・携帯電話の社内持ち込みを禁止しています。また、医療現場・生産現場等もスマホ閲覧はケガや大事故の元ですから、職場への持ち込みは厳禁です。
さらに金融機関では出社時にロッカーにスマホを入れて支店内に持ち込まないように徹底しています。トラックなどの輸送会社でも同様で、仕事上どうしても必要な場合には、ハンドルから手を離さなくてもすむハンズフリー機能を導入しています。
スマホのビジネスマナー1:社内ではマナーモード
社内ではマナーモードに
私用のメールやSNSのチェックも基本的にはランチタイムや休憩時間して、仕事とのメリハリをつけましょう。
営業などで外回りする場合は着信音を鳴らしますが、着メロなどは使わずノーマルな着信音にしておきましょう。客先でクレーム対応している時にアニメソングなどが流れたら、火に油を注ぐようなものです。
電話は否が応でも相手の仕事を中断します。決められた時間は電話の取り次ぎをせず、社員が集中して生産性を上げる工夫をしている企業もあります。この場合、スマホがマナーモードでもバイブレーター音が静かなオフィスに響きわたってしまいますので、電源オフにしておきます。スマホの番号を知る主要取引先には「この時間帯は電話がつながらないので、受付に伝言を残してください」と伝えておきます。
スマホのビジネスマナー2:商談中は電源オフに
商談中にスマホの着信音が鳴るのもマナー違反です。マナーモードでもバイブレーター音で着信があったことが相手にわかります。短い時間のことですので、電源オフにしておきましょう。社内会議でも同様に「電源オフ」が基本です。スマホに着信があって会議を中座する社員がいますが、その間、会議は止まれば他メンバーの時間をロスさせることになり、コスト計算すれば多大な人件費のムダになります。
こうした状況を逆手にとって、自分の電話番号をあらかじめ登録しておき、緊急電話がかかってきたかのようにして会議を中座するためのアプリまで登場しています。気持ちはわかりますが、この場合には、不毛な会議をなくすことが先決でしょう。
スマホのビジネスマナー3:移動中はマナーモード
電車などの移動中に着信があった場合は、「申し訳ありません。電車で移動中ですので5分後にかけ直してもよろしいですか?」といったん電話を切ってから、かけ直しましょう。「何分後に電話する」と伝えることで相手も予定ができます。また、電話ではどうしても声が大きくなりがちです。駅などで会社名や個人名などを挙げて要件を話している営業担当者がいますが、ライバル会社が聞いていたら重要情報がつつぬけです。
先日、電車の中で不動産の商談をしている営業担当がいました。大声で電話しているため、「住宅がいくらで売れていくらのマージンを上げたのか」という重要情報が周りにつつぬけでした。私が買主の知り合いだったら、再交渉するようアドバイスするでしょう。
スマホのビジネスマナー4:番号を知っていてもまずは会社に
営業担当者を中心に、名刺にスマホの番号を記載する人も増えています。こうした場合でも、いきなり相手の携帯に電話することは避け、まずは会社にかけましょう。営業の基本は外回りです。都会ならば電車、地方ならば車での移動が多くなります。会社に電話すれば相手の状況が確認できる場合があります。「出張中ですか。スマホの電話番号が分かっているので、これから電話させてもらっても大丈夫ですか?」
「さっき出たところですので、おそらく高速を移動中で電話に出られないと思います。1時間後ぐらいでしたら現地に着いていますので、そのころに電話をお願いできますか?」
といったように、状況が分かっていれば教えてくれるでしょう。
最後に電話をする前に、携帯電話が最適な連絡手段なのかを、まず考えましょう。携帯電話はある程度の緊急性があったり、複雑なコミュニケーションを必要とする案件に向いた連絡手段です。メール、LINE、チャットメッセージで済む内容ではないかを確認しましょう。電話を受ける相手は重要な案件を考えている最中かもしれません。電話で集中力がそがれ、迷惑をかける可能性を忘れてはいけません。
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